オバマと核兵器

オバマのスピーチ要約をメモ。リップサービスかも。

米国は“核兵器を使用した唯一の核兵器国”として、行動する道義的責任がある。今日、私は核兵器のない世界の平和と安全保障を追求するという米国の約束を、明確に、かつ確信をもって表明する。米国だけではうまくいかないが、米国は指導的役割を果たすことができる。具体的な方策として次の行動を取る。

(1)ロシアと年内に新たな戦略兵器削減条約を交渉する
(2)核実験の世界規模での禁止のため包括的核実験禁止条約(CTBT)の批准を目指す
(3)核兵器製造に必要な材料(核分裂性物質)の生産を検証可能な方法で禁止する新条約を目指す
(4)核不拡散条約(NPT)を徹底するため国際的な査察を強化
(5)核拡散の危険なしに原子力利用ができるよう国際的な核燃料バンクを検討。
(6)テロリストが狙う全核物質を厳重な管理体制下に置くため、米国は1年以内に核管理に関する首脳会議を主催する。

今、世界の安全への最も差し迫った重大な脅威は、核兵器がテロリストの手に落ちることだ。核兵器を持てば、テロリスト一人で大規模な破壊行為が可能になる。我々は、安全に保管されていない核物質が世界各地にあることを知っている。目的意識を持って直ちに行動しなければならない。

北朝鮮は脅しや違法な兵器によっては、安全と敬意への道は決して開かれないことを理解しなければならない。我々はイランが査察を条件に原子力エネルギーの平和的利用の権利を認める。

こんなに広範囲な課題を実現できるのか疑問に思う人もいるだろう。各国に異なる思惑がある中、真に国際的な協力が可能か疑う人もいるだろう。核兵器のない世界という話を聴いて、そんな実現できそうもない目標を設けることの意味を疑う人もいるだろう。しかし誤ってはならない。我々は、そうした道がどこへ至るかを知っている。我々が平和を追求しなければ、平和には永遠に手が届かない。協調への呼びかけを否定し、あきらめることは簡単で、臆病なことだ。そうやって戦争が始まる。そうやって人類の進歩が終わる。

我々の世界には、立ち向かわなければならない暴力と不正義がある。それに対し、我々は分裂によってではなく、自由な国々、自由な人々として共に立ち向かわなければならない。

私は、武器を取れという勇ましい呼びかけが、武器を置くよう呼びかけるよりも、人々の気持ちを沸き立たせることができると知っている。しかしだからこそ、平和と進歩に向けた声は、共に上げられなければならない。人類の運命は我々自身が作る。よりよい未来を求めることで、我々の過去を称賛しよう。

我々の分断に橋を架け、我々の希望に基づいて建設し、世界に平和を実現する責任を引き受けよう。共にならば、我々には出来るはずだ。